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気圧ってなに?台風の威力を示すヘクトパスカルってなんだ?

気圧ってのは空気の重さ・・?

気圧ってなんですか?

難しいこと聞くんですね。

(うっ、なんかまた話が長くなりそうな予感・・・)

気圧の前にエネルギーの話を簡単にしましょう。

なぜ・・そこから。。。??

まぁ我慢して聞いてくださいな。エネルギーというのは、中学理科で学習しますが、 「熱エネルギー」や「化学エネルギー」「電気エネルギー」などがあります。

たしかに、そんなの習った気がします。

このエネルギーというのは、形は違っても共通点があります。なんでしょうか?

わからんんわ

それはですね、エネルギーの大きな方から小さな方へ流動するということです。

なんか当たり前のような、初めて聞いたような・・・。

例えば、熱湯と冷水を混ぜたときに、中間ぐらいの温度で一様になると思いますが、 これは、熱湯の高いエネルギーが冷水の低いエネルギーに移動したからですね。

熱湯に冷水を混ぜて、より熱いお湯ができることは絶対にありません。

えっと、まず、熱エネルギーというのは、熱湯の方が高いエネルギーということですね?

そうです。

同じ事は、物体にも言えます。実は質量というのはエネルギーなんです。

えっ?そうなんですか?確か中学1年生の理科の、物体と物質の違いの単元で、質量とは「物体そのものの量」 というように習いましたよ??

わざとらしい、驚きをありがとう。「そのものの量」というのは、エネルギーのことですね。逆に言えば 物質というのはエネルギーの塊なんです。

正直、そうは見えませんね。

ですが、実際にそうなんです。物質がエネルギーの塊だから、火薬に火を付けて爆発させなくても、 質量そのものからエネルギーを取り出して爆発させてしまおうという発想の爆弾が 原子爆弾ですね。

質量って原爆の元なんですね・・・。

さて、そんな恐ろしい質量ですが、ここにリンゴがあるとしますね。

いいですね。りんご。あたしは、サンふじが好きです。

さて、リンゴを手から離すとどうなりますか?

おちます

これは、エネルギーの移動ですね?

はっ!!!!!

つまり、地球で言ったら、高い空の方がエネルギーが高くて、地表の方がエネルギーが低いと言えます。 高い方から低い方に物質が移動しますからね。

なるほど~~

さて、こっからが、気圧の話ですが、気圧が高いってどんな状態ですか?

それ、私が聞きたいんですけど・・・

気圧が高いというのは、空気がぎゅうぎゅうに詰まっている状態のことを言います。逆に、気圧が低いというのは 空気がスッカスカの状態ですね。極限まで、気圧を低くしていくと真空状態になります。

空気がぎゅうぎゅうに詰まっている方が、いっぱい質量があるからエネルギーが高いってことでしょうか?

その通りです。

では、気圧を習う前に学習する、フェノールフタレイン溶液の実験を思い出して見ましょう。

https://www2.nhk.or.jp/school/watch/clip/?das_id=D0005401200_00000

この実験では、いきなり大気圧という言葉が出てきますね。

たしかに。へぇ~~~~と思ってました。

気圧という観点でもう一度おさらいしましょう。

1つポイントなのが、物体というのは、気体より液体の方が体積が小さいということです。

実験の最初では、空気(大気)の重さとアンモニアの重さが等しいため、フェノールフタレイン溶液は 波うつこともなく、静かな状態になっています。

で、アンモニアを水に溶かしてしまうと、重さの均衡(バランス)が崩れてしまいますね。

わたし、質量保存の法則ってのを習いました。熱しようが何しようが質量って変わらないですよね?

良い質問ですね。重さの均衡が崩れるというのは、フェノールフタレイン溶液にかかる重さが 変わるという意味です。それまで、アンモニアはフェノールフタレイン溶液まで手が届いていたので ずっとフェノールフタレイン溶液を押していたのですが、水に溶けて小さくなってしまった。

そうすると、フェノールフタレイン溶液を押そうとする力が弱まります。手が届かないから。もちろん、 質量保存の法則は成り立ちますので、実験器具全体の質量は変わりません。

なるほど。では、重さの均衡が崩れるので、、、ん?

この状態では、丸底フラスコの外側の方がエネルギー高いのです。内側ではとっても小さくなっている。

ですから、フェノールフタレイン溶液はエネルギーの低い丸底フラスコに噴水するのですね。

それで、噴水になるというこですか。

これが、地球規模になるとマジヤバイ。

自然の力は恐ろしいですからね。

台風というのは、実は低気圧なんです

それマジぼん? では、エネルギーが低いってことですか?

そういうわけではないです。まず、海の水が温められて、めっちゃ水が蒸発します。このとき、水は下から上へ移動しますね。

あ~、さっきの噴水の実験に似ているような・・・

そうですね。上昇気流といいますが、空気が下から上へ移動するのが低気圧です。

で、水が大量に蒸発すると、渦巻きになります。これを熱帯低気圧というのですね。

熱帯なのに低気圧なのですね?

上昇気流であれば、熱帯だろうが低気圧ですね

で、この熱帯低気圧がさらに大きくなると、台風となります。

ちなみに、地上の標準気圧は1013hPa(ヘクトパスカル)ですが、これは、 指先ほどの大きさにおよそ1kgの空気が乗っていることを意味します。

(*) ヘクトパスカルのhはヘクタール(ha)のヘクトと同じ意味。100Paは1hPaとなります

えっとパスカルってなんですか?

気圧(圧力)を表す単位です。数字が大きければ気圧が高いことになります。

えっと、つまり、天気予報とかで聞く、あの台風何号は○○ヘクトパスカルって、数字が小さい方が 低気圧ってことですよね?

そうですね。台風の威力はヘクトパスカルの値が小さいほど強力なんです。だいたい1000hPa以下になると かなり大きい台風と言われます。

大きな台風は1000hPa以下なんですね。メモメモ・・・。