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国語の記述問題はこう答えよう(中学)

打倒!記述問題!

国語の記述問題ってなんかこう答えるみたいな法則はあるんですか?

法則なんてない。 まずは、文章題を解くコツを知らいないといけませんね。

コツがあるんですね。あれば知りたいです。

文章題を解くコツは、問題文を読むことです。

はぁ!??
あったりまえじゃん。

でも、それができていないから、悩んでいるんですよ。 例えば、次の問題を解いてみましょう。

本文

私は今日すべてを盗まれる。当面のお金と、着替え、それから友人の連絡先を書いた
メモ・ノート、いつ止まるかわからない携帯だけが手元にある。
これらを、バッグに詰めて、私は、忍び足でこの家の主人である、私の嫁の枕元を歩いた。ぐっすりと
眠っているその姿からは、想像もできないだろう。私にできた胃潰瘍の原因が、この鬼嫁であることを。
泥棒のような出で立ちではあるが、私は盗まれる側なのだ。
玄関についたとき、この玄関の建付けの悪さを思い出した。少し動かすだけで、ぎゅいいんと音のする
ドアは、私に立ちはだかる最後の砦である。ここで、全てが決まると言っても過言ではない。
私はそっと玄関に腰を下ろし、靴紐をきゅっと締めた。夜虫の鳴き声が、田舎のマンションにも響いていた。
このときほど、嫁の「1階は嫌、泥棒が入るじゃない」という言葉を恨んだことはない。
門出を祝うには、すごく簡素だったが、不思議と孤独感はなかった。近所の電灯が、玄関の隙間から少しずつ
入ってきた。少しずつ少しずつその光は大きくなり、私を包み込んだ。

問題

1。「私は盗まれる側」とあるが、私が盗まれるものは何か?

2.「少しずつ少しずつその光は大きくなり、私を包み込んだ。」とあるが、表現技法に注目し、私の気持ちを答えなさい。

難しくないっすか!!??これ!!!
私が文句を言いたいのはですね、「主語」を書けとか、「単語が足りない」とか、減点される理由がわからんこと なんですよ。

おもしろい事をいいますね。先生によっては、国語のテストはクラス名を漢字で書かないと減点するとか あるので、そういったオリジナル減点については触れません。とにかく問題文が意図した解答が作れることを 目標にします。
まず、問題1ですが、これは何を聞かれていますか?

何をって・・・、書いてあるじゃないですか。

そこがコツですね。問題文には「私が」と主語が書かれています。 これは、明確に「私」がされることを書けば良いので、解答に「主語」を書かなくても良いことになります。 もちろん、書いても構いません。

えっ!?問題文に主語が書かれていたら、主語を書かなくても良いのですか?

誰について聞かれているのかが、明確であれば特に書く必要がありません。ここでいう、主語とは「動作主」と 考えていいでしょう。
これは、他の科目でも同じです。
例えば歴史の問題で、
「桓武天皇が都を平安京に移した理由はなんですか?」という問いに対して、

律令政治を立て直し、政治に参加し始めたから。
(実際にあった解答)

こういった解答はバツになります。

確かに、他人の答えって、改めて見ると違いますね。

この問題の場合、動作主が桓武天皇のはずですね。それが、答えでは、「参加し始めたから」となっています。 というわけで、絶対に点数の採れない解答となります。

なるほど!!これだと、桓武天皇が政治に参加し始めたから平安京を作ったってことになるのですね。

その通りです。 ここで言いたいのは、問題文で聞かれている「動作主」は誰かに注目しないといけないということです。
もし、問題文で明記されていない場合は「動作主=主語」を解答に明記しないといけません。

じゃあ、よく言われている、主語がないからダメって減点されていたのは、問題文に主語が書かれていなかったって ことなんですね。

だと、思います。
では、国語の問題に戻りますが、1の問題文では「何か」と聞かれています。
何?と聞かれたら何を答えますか?

はぁああ??何かを答えます。

名詞で答えますね。もしくは、名詞節、名詞句で答えます。

物の名前で答えるってことですよね?名詞節、名詞句ってなんですか?

簡単に言うと、名詞句ってのは、名詞を書き並べたものです。
例)自動車やバイク、自転車

これは、1つの単語ではないので、名詞とは言えませんが、名詞のように扱えます。
また、名詞節は「~こと」や「~もの」で終わるものです。
例)顔を洗ったり、歯を磨くこと

こんな感じです。名詞節は「動詞が含まれる」ものという言い方をすることもあります。

つまり、1の答えとしては、1つの単語で答える名詞で答えるか、いくつもあれば名詞句、 少し文章っぽく答えようと思ったら「~こと」「~もの」で答えるってことですね?

そうですね。では、いったん考えてみましょう。

いや、それにしても、答えが本文に明記されていないのですけど?

そこが難しいところですね。こういった場合は、本文に矛盾の無いように答えれば良いです。

簡単にいってくれちゃってますね。
答え
私の家や、生活

ですかね?

そうですね。これだけで、十分に正答とされるでしょう。

簡単でしたね。

では、2にいきましょう。

出たよ。気持ちを答える問題。嫌いです。考えたくもありません。丸をもらったことないです。

まぁまぁ、そういいなさんな。
気持ちを答える問題は答え方が決まっています。

そうなんですか?

気持ちを答える問題は、
(気持ちになった理由/経緯)+心情語(心情を表す言葉)+~(という)気持ち
となります。
この公式は覚えましょう。
で、難しいのは、心情を表す言葉は本文に書かれていません。なので、心情を表す言葉は 作らないといけません。

おっふ。それは難しいですね。

まずは、大幅に外れないことを目指しましょう。
ポイントになるのは、プラスの気持ち(ポジティブ)かマイナスの気持ち(ネガティブ)は 絶対に間違えないことが大事です。
すごく良い気持ちなのに、マイナスの気持ちを答えると、バツになります。

そうはいいますけどね、本文を読むと主人公の私は、すき好んで家出しようとしているのか、 仕方なく家出しようとしているのかわかりませんけど?

いい質問ですね。実は、主人公の気持ちとは、その場の情景とリンクしています。
例えば、天気なんていい例ですね。漫画のバトルシーンなんかだと、相手が強敵だと 突然曇り始め、雷雲から雷がなり始めますね。

たしかに、バトルシーンの始まりって天気が変わるところから始まりますね。

これは、国語の問題文にも言えます。
つまり、良い天気のときは、主人公の気持ちはプラスとなります。逆もまた然りです。

なるほど。天気に注目すれば良いのですね。・・・・。天気書いてませんけど?

天気だけとは限りませんね。情景とリンクしています。そうすると、問題文にヒントがあることがわかります。

「表現技法に注目し」ですか?

そうですね。

う~ん。

「少しずつ少しずつその光は大きくなり、私を包み込んだ。」の中に表現技法があることになります。

反復ですかね?

その通り。「少しずつ少しずつ」何がどうだっていますか?

それは「光が大きくなっています」・・・・はっ!!

お気づきのようですね。一般的に光に包まれて居る状態というのは?

プラスの気持ちですね!

では、プラスの気持ちとして答えを書いてみましょう。

まずは、経緯からですよね。・・・。「鬼嫁」から逃げられるとかですかね?

まぁ、そうでしょうね。

鬼嫁から離れることができるという期待している気持ち。

とか、「ストレスの原因だった鬼嫁から離れることができ、開放感に満ちた気持ち。」っていう感じですね。

おお。なんかコツをつかんだ気がしますよ!

それは良かったです。今日はここまでですね。

もう国語はやらんのですか?

新シリーズはやるかもしれませんね。

乞うご期待。ちゃんちゃん。